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企業塾を捨てた未来
 

近年、日本では、進学塾学習塾と呼ばれるセカンドスクールへの通塾が一般的となりました。それに伴い、利益を追う企業という形で大きく展開する塾が増加しました。いわゆる企業塾です。今や全国展開している企業塾をどこでも見かけることができます。

かつて私も、県内県外をまたいで展開する企業塾の経営者(オーナー)兼、講師として、多数の生徒を抱えていました。県内では知らない人がいないほどの巨大な塾へと成長させました。一般的に見れば、成功と呼ばれる事例でしょうし、実際にそのようにもてはやされてもいました。

 

しかし、規模が大きくなればなるほど、企業塾の宿命でしょう、良質な教育を追い続ける中で、企業として利益を追うことが足かせとなってきました。企業ですから利益を追うことは(従来の社会では)当然といえば当然です。しかし、教育は、利益や消費の概念が入り込めば入り込むほど、その本意を失います。同時に、そこで働く講師も教育者としてのゴールを見失います。

また、巨大な企業になるにつれ、業界内の情報も多く集まってきます。そこで耳にする様々な企業塾の悪質な手法や利益を追うだけの商法。利益のために、企業のために、株主のために、食っていくために、あたかも真っ当な理由に聞こえそうなそれらは、教育とは対極にある論理でした。

 

教育と高らかに謳いながら、実際には利益を追い求める、その相反する企業塾の姿。

「この場所に未来はない」

​・・・ついに私は決断しました。

 

そして、私は9店舗を市内外、県外に展開していましたが、それらのすべてを捨てました。

利益や消費に侵されない本当の教育の場づくりを目指して。

もちろん、周囲の方々には馬鹿者、笑い者にされたことは言うまでもありません。

 

今、時代は利益一辺倒の価値観から大きく離脱し、新しい価値観が輝きを増す時代へと転換しつつあります。企業のCSR活動や多数のNPOの誕生、さらには地域創生、都市部からの移住者の増加など、大きな価値観の転換が始まっています。

 

従来の企業塾が消費や利益を重視してきたことのアンチテーゼとして、

さらには、そのような過去の場から、こどもたちを次なる価値観の場へ迎え入れるために、

私はこの場所に、このまちに、まなラボスクールを創ったのです。

 

 

 

 

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